夜が明ける前から聞こえていた雨の音。
道も緑も洗い足りないかのように、今朝もその勢いは衰えない。
ふと、事務所のドアの横にある植木に目がいく。
道も緑も洗い足りないかのように、今朝もその勢いは衰えない。
ふと、事務所のドアの横にある植木に目がいく。
「こんなのあったっけ?」
大家さんが育てている植木の一つに、水滴まみれの実が二つ生っていた。
昨日まで、まったく気づかなかった、淡い黄色の実。
これは、枇杷(びわ)?
熟れても食べられそうにないけれど、
ブルーに染めて、
暑中見舞いのカードにした。
滴る水のビーズが、
この夏の涼を呼ぶように。